さんぶんのいち
"世界三大ウザイ国"
インドに行く前
「インド、どうでしたか?」という私の質問に対して返ってきた答えです。
世界三大ウザイ国とは。
世界一周旅行者の間で語り継がれる格言であり
インド、エジプト、モロッコのことを言います。
"ウザイ"と感じるポイントは人それぞれだと思いますが、一般的にウザイと言われる原因は
距離の近さ
ではないかと思います。
日本人はパーソナルスペースというものを気にします。
パーソナルスペースに他人が入ってくると不快に感じる→インド人は距離が近い→ウザイ
ということなのかな。
そんな世界三大ウザイ国と呼ばれるインドに2週間と少し滞在した感想を書きます。
インドは好き嫌いがハッキリ別れる
と今まで何人もの旅人に聞きました。
私は好き派です。
コルカタからブッダガヤに入り、バラナシに行って最後にデリーとアグラというルートでしたが、どの街も文句なしに最高でした。
この2週間はインドに対してもっていたイメージをいくつも覆された2週間でもありインドの国民性が大好きになった2週間でもあります。
ガヤでは学校見学に行きました。
学ぶことを知らない、学校に行くことを知らない子供たちに学びの場を提供しようと、インド人のオーナーが中心となって寄付金で建てた学校です。
オーナーさんは子供たちの話を嬉しそうに話します。
知らないことを一生懸命学ぼうとする子供たちを見ているとき、学校を建てて良かったと、間違っていなかったと思えるそうです。
オーナーさんの寄付金で建てられている学校。
お金持ちですね、と私が言うと一瞬顔が曇ります。
もちろん褒めたつもりです。
返ってきた言葉は
「私はお金持ちではなくて心持ちだよ。」
でした。
どんなにお金持ちになっても死ぬ時には何も持っていくことが出来ない。
お金を貯めるよりも人を笑顔にする方が何倍も難しいんだから、僕がたまたま持っているのものでその難しいことが可能になるのならこれ以上嬉しいことはないと思う。
僕だけが寄付をしても意味が無いんだ。子供たちのことを思って寄付をしてくれたりボランティアをしてくれる人たちがいる。
その繋がりほど大切にしなければいけないものはない。
ここに書いてあることはほんの一部です。
これからもっと学校の数を増やして、学校に行けない子どもをゼロにするんだ。そのためには先生の数も増やさないとね、と学校の将来について本当にイキイキと話していました。
さらにバラナシでの出来事。
バラナシの街を歩いていると、日本語で沢山のインド人に話しかけられます。
その中で1人だけこの人はついて行っても大丈夫そう、と私の勘が働く人がいました。
面白そうだなと思ったので店について行ってみると、沢山の日本人が感謝を綴った分厚いノートが何冊も置いてありました。
こんなことを書いている人が沢山。
僕は日本語が読めないからなんて書いてあるかわからないんだけどね。
みんな嬉しそうに書いてくれるから置いてるんだよ。
僕は日本が本当に好きなんだ。
僕が大好きな日本人にもインドのことを好きになって欲しいんだ。
と言いながらインドについての私の質問に丁寧に答えてくれました。
生きていて辛くなったときはこう考えるといいんだ。
耳が2つついている理由はね。
嫌なことを聞いた時に片方で聞いてもう片方で外に出すためだよ。
全部聞く必要はないんだ。自分がボロボロになるよりずっといい。
お店でふたりで話していて、気がついたら泣いている自分がいました。
泣いていることに自分でも驚きました。
何故だか分からないけど、初対面なのに、インド人の言葉はスっと入ってきます。
本当に信じていることを話してくれるから、嘘がないというか、聞いていて気持ちが良いです。
インドで騙されたという話はよく聞くけど
全員がそうな訳ではもちろんありません。
みんながみんないい人ばかりではないけれど
"インド人"という括りで人を見てはいけないなと思った旅でした。
それに、あのフレンドリーさはインド人にしかありません。
ウザイと括ってしまったらその先にある人の良さが見えなくなってしまうと思います。
私は1人でも好きだと思える人がいれば、その国に来て大正解だと思っています。
今日の朝インドの空港に向かいながら、
すれ違ったインド人全員に
「インド人のお陰でインドが大好きになりました。ありがとうございました。」
と心の中で呟きながら歩いていました( 笑 )
来る前までは少し不安があったインド。
出発するのが寂しくなるくらい濃い時間を過ごせました。
インドで出会ったすべての人のお陰でインドが楽しかったです。
ありがとうございました。
必ずまた来ます。